読書日記 「預言者」

カリール・ジブランはレバノン出身の詩人で、この「預言者」は、ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」と比類される代表作だ。かの美智子皇后も、ジブランを愛読しているらしい。 

愛なしで、ただ嫌気だけで働くならば、むしろ働くのをやめて、神殿の門の脇に座り、喜びを持って働く者に施しを乞いなさい。なぜなら、心を込めずにパンを焼けば、出来上がるのは苦いパン。それは人の飢えを半分しか満たしません。いやいやながらブドウを搾れば、その吝嗇が葡萄酒に毒を盛ります。

【預言者/カリール・ジブラン/佐久間彪訳/至光社】